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令和元年度教育行政執行方針について

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はじめに

令和元年雨竜町議会第2回定例会にあたり、教育行政の執行に関する主要な方令和元年教育長の写真針について申し上げます。

グローバル化の進展や人工知能の飛躍的な普及など将来の変化を予測することが困難な時代を迎えています。このような中、次代を担う子どもたちには、社会の変化にしっかりと向き合いながら、自らの可能性を発揮し、未来を切り拓く力を身に付けていくことが求められています。

新学習指導要領の趣旨を踏まえ、子どもたちが新しい時代を生き抜くために必要な資質・能力を確実に身に付けることができるよう教育活動を展開するとともに、ふるさと雨竜に誇りと愛着を持つ「児童生徒」の育成を目指した学校教育を推進してまいります。

「仲間とふれあい笑顔あふれる生涯学習社会」の形成をめざし、町民一人ひとりが生きがいを感じながら、心豊かに人生を過ごすためには、それぞれが多様な目的を持ち、学び続けることのできる生涯学習社会の充実が重要であります。

仲間とふれあい、笑顔あふれるなか、文化やスポ-ツの振興を通じ、地域ぐるみで「いつでも・どこでも・だれでも」そして「みんないきいき・のびのび」と生涯にわたって学習活動に参加できるよう、「第6次雨竜町社会教育中期計画」に基づき社会教育を推進してまいります。

以下、具体的項目について申し上げます。

1. 学校教育

学校経営

小中学校の連携強化により、小中の教職員が目指す子ども像を共有し、義務教育9年間を修了するにふさわしい15歳の学力・体力・豊かな心を身につけさせ、「心身を鍛え、知を磨き、ふるさと雨竜に誇りと愛着を持つ児童生徒」の育成を目指した教育活動を展開することが重要であります。

校長の力強いリーダーシップのもと、教育目標の達成に向けて、教職員が一丸となって日々の実践に全力を挙げ、教育の質的向上を図り、活力ある学校づくりを推進するとともに、施設一体型小中併設校開校以来5年間の小中連携の取組を基盤に、小中一貫教育へ向けての体制整備を進めてまいります。

教育課程

社会の変化を的確に捉え、社会的意識や積極性を持った子どもたちを育成するため、雨竜の地域性を活かし、義務教育9年間を見通した特色ある学校づくりに向け、地域コミュニティの創出を図る「ふるさとキャリア教育」を積極的に展開するなど、新学習指導要領の趣旨に基づき、地域と目標やビジョンを共有しながら、「社会に開かれた教育課程」の視点に立ち、学校教育目標達成をめざし、地域とともにある学校づくりを推進してまいります。

学習指導

標準学力検査、全国学力・学習状況調査などの結果分析により、各学校で作成した「学力向上ロードマップ」に基づく取組や、小中相互乗り入れ授業、小中合同教員研修の実施などにより、「主体的・対話的で深い学び」の実現を目指した授業改善に努めてまいります。系統的指導の充実を図るため導入しましたデータベースカルテをもとに、小中学校の教職員全体で児童生徒の情報を共有し、個に応じた指導を進めてまいります。

来年度からの小学校における新学習指導要領施行に向け、移行期間における外国語活動の授業時数を確保し、新たな外国語・外国語活動へスムーズな移行ができるよう推進してまいります。

また、本年度についても定数加配措置による教員1名が小学校に措置されており、これらを活かした指導方法の工夫改善に努めてまいります。

道徳教育

自他の違いを認め、共に支え学び合う児童生徒、「生命の尊さ」や「思いやり・感謝」の心を持ち、「礼儀正しく行動」できる児童生徒の育成をめざし、学校の教育活動全体を通じての道徳教育を一層充実してまいります。

また、道徳教育推進教師を中心に、全教職員で道徳教育の指導計画や指導方法を工夫・改善しながら、義務教育9年間を見通した「考え、議論する」道徳科の充実を図るとともに、授業参観日等を活用しながら、保護者や地域に公開してまいります。

特別活動

児童生徒一人ひとりが望ましい集団活動を通じて、集団や社会の一員として、「個性」を認め合い助け合いお互いを尊重し合う望ましい人間関係を確立し、連帯感や達成感を養い、小中学校の連携による合同行事なども工夫しながら、児童生徒の成長が実感できる特別活動の実践に取り組んでまいります。

総合的な学習の時間

一人ひとりの社会的・職業的自立に向けて必要となる資質・能力を育てるための職場体験学習を町内関係団体の協力を得ながら進めるとともに、地域の教育力を生かした様々な体験活動を通して自己の生き方を考えることができる学習を展開してまいります。

生徒指導

「命の大切さ」や「いじめを許さない心」などの生徒指導・学習指導を徹底することが、極めて重要であり「雨竜町いじめ防止基本方針」や各学校におけるいじめ防止基本方針に基づく組織的・計画的な対応により、いじめの未然防止、早期発見・早期解決を図る取組を充実してまいります。

9年間を見通したピア・サポートプログラムの活用を図り、児童生徒の好ましい人間関係を育む取組を教育課程に位置付け実践してまいります。いじめ防止対策に向けた取組や集会等を小中学校合同で実施するとともに、スクールカウンセラーを積極的に活用するなど教育相談機能の充実に努めてまいります。

また、小中学校在籍時の心や体の経年変化を教職員全体で情報を共有し、データベースカルテを活用してきめ細やかな指導に努めてまいります。

健康・安全指導

児童生徒が健やかに成長するためには安全の確保や心身の健康が極めて大切であり、健康安全意識の向上と日常生活での習慣化を家庭や地域と連携を図りながら取り組んでまいります。

小学校における虫歯予防対策としてのフッ化物洗口を継続実施するとともに、小中学校が連携し、火災や地震、不審者等の対策として、避難訓練や集団下校訓練、また、薬物乱用防止教室を関係機関と連携を図り小中合同で実施いたします。

また、児童生徒の安全確保を優先かつ機能的に実施するための「危機管理マニュアル」に基づき、全職員が共通理解し、迅速かつ組織的に対応ができるよう徹底を図ってまいります。

特別支援教育

特別支援教育の充実に向けた校内体制の整備に取り組み、児童生徒一人ひとりの教育的ニーズと保護者の想いを把握し、教職員が共通理解を図りながら特別支援教育を推進してまいります。また、特別支援教育コーディネーターを中心に情報の共有と適切な指導や支援に努めるとともに関係機関との連携強化を図り、一貫した支援体制の充実に努めてまいります。

教育環境

新十津川町との学校給食共同実施においては、雨竜町産農産物を含めた地産地消を通じ、安心・安全な給食を提供するとともに、食の指導、食物アレルギーを持つ児童生徒についての情報の共有と研修を行い、「雨竜町学校給食における食物アレルギー対応」のマニュアルに基づき、適切に対応してまいります。

子育て支援策の一環として学校給食費の助成と、修学旅行費助成を引き続き取り組んでまいります。

本年度はカナダトロント市へ児童を派遣し、国語教室の児童生徒たちとの交流を深めることといたします。

また、児童生徒の通学時における環境整備を図るため29人乗りのスクールバスを交換購入することとしており、引き続き、安心・安全を確保し、円滑な運行に努めてまいります。

2. 社会教育

幼児・青少年教育

次代を担う子どもたちの健全育成を図るため、乳幼児期における読書活動の推進として、乳幼児を対象とした「ブックスタート事業」や高等養護学校の協力による1歳6か月の幼児を対象とした「ウッドスタート事業」を継続して実施いたします。

小学生を対象とした「ちびっこチャレンジ教室」をはじめ、様々な体験や学習する機会を提供するとともに、親子で参加する体験教室も設定し、親同士の交流の場と子育て支援を行います。

さらに、家庭学習の定着と学力向上対策として「雨竜町ジュニアスクール」や、町子ども会育成連事業への支援、小・中学生を対象にした「地域リーダー養成」を継続して実施いたします。

成人教育

多様化・高度化する学習ニーズを的確に把握し対応するため、各種団体やサークル活動の育成支援をおこなってまいります。「体幹強化プロジェクト」や「ヘルスアップ教室」など総合的な体力づくりを推進する機会の提供や、女性に対する学習機会「レディーススクール」を開催し、多くの方が興味を持ち参加いただけるよう内容の充実を図ってまいります。

高齢者教育

本町での65歳以上の高齢化率は41%を超え、今後とも比率が高まることが予想されます。

高齢者が健康で明るく生活を過ごすため、健康保持並びに教養を高め、生涯にわたり学習に取り組む環境づくりとして「いきいき学園大学」を引き続き開催し、学習内容の充実に努めてまいります。

スポーツ振興

「スポーツフェスティバル」をはじめとした各種スポーツ行事等により、町民のスポーツ・レクリエーションに親しむ機会の提供に努めてまいります。

本年15回目となる「キッズサマーキャンプin雨竜」を北海道日本ハムファイターズと連携協力し開催いたします。

また、園児対象の体感エンジョイ野球教室と小学生対象のキッズエンジョイ体力アップ教室を開催し、幼少時からの体力づくりと身体を動かす楽しさを醸成します。

芸術文化振興

「町民文化祭」の開催をはじめ、芸術や文化団体の育成と活動支援をおこなってまいります。

郷土伝統芸能を本町の歴史的文化として次世代に伝承するため、今後も郷土伝統芸能の活動に対して支援してまいります。

社会体育施設維持管理

本年度はスポーツセンターグラウンド改修工事を行い、防球ネット・芝植生など、野球場としての機能改善・拡充を図り、安心・安全に利用できる施設として整備するとともに、引き続き社会教育活動を行う上での拠点となる各施設の適切な管理に努めてまいります。

おわりに

以上、令和元年度の教育行政に関する基本的かつ重点的な事項について申し上げました。

心身を鍛え、知を磨き、ふるさと雨竜に誇りを持つ児童生徒の育成といきいきと活躍する生涯学習社会の構築を目指すため、教育に携わる全ての関係者がそれぞれの果たすべき役割と責務を自覚し、地域に根ざした教育行政の推進に最善の努力をしてまいります。

町民の皆様をはじめ議員各位、そして各関係機関団体のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げ、教育行政執行方針といたします。

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